「和手玉」は、既存商品である蝶ネクタイやポケットチーフの製造に要求される、繊細で高度な縫製加工技術を転用し、開発されました。
大阪商品計画の3期生として企画をすすめてきた商品です。
まるで和菓子そっくりな色彩とデザイン。手のひらにすっぽり収まるサイズ感と、ほどよい握り心地。新感覚の布製玩具「和手玉をかし」が生まれる背景には、「母が築き上げた縫製工場から、驚きと感動のあるものを世に送り出したい」と願う兄妹の思いがありました。
物心つく頃から母がミシンを踏む姿を見て育ったという社長・太田。母・美三子は注文服のお針子を経て、服飾小物メーカーの下請け縫製加工を手掛けるようになり、その丁寧な仕事ぶりで顧客の信頼を集めていました。
その後、太田が母に代わって社長に就任し、やがて兄の加藤も家業に戻ってきました。下請けばかりでは面白みがないと、自社オリジナルで蝶ネクタイなどを作ってネットショップで販売したりもしましたが、売り上げの伸びは今ひとつ。
そこでふたりは、大阪府及び(公財)大阪産業局の中小企業支援プログラム「大阪商品計画」に参加。第一線で活躍するクリエイターのコンサルティングのもと、服飾雑貨という枠を取っ払って新たなギフト商材を考えるという課題に挑みました。アイデアだけなら100は考えたという生みの苦しみの末、辿りついたのは家族の思い出が宿る「お手玉」。「昔うちの祖母が作ってくれたお手玉が好きで、大事に持ってたんです」と話す社長に、「せっかくならただのお手玉じゃなく、和菓子をマニアックに再現して独創性を持たせようと考えました」と言葉を添える加藤。こうして持てる技術と創意工夫を総動員し、細部にまでにこだわった「和手玉をかし」ができました。
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